日経トレンディでダウの犬投資法どころか、コア30の犬投資法も書かれていました。
私も7~10年程前に両方していました。そのうちアップしようと思っていましたので記事にします。今日はダウの犬投資法のお話しです。
【参考】
日経TRENDY 特集セレクト「ダウの負け犬」作戦、日本株で実践 配当利回り高く
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO27628090S8A300C1000000?channel=DF280120166601
結果はどうだったのか
TOPIX30コアの犬投資法は幸いリーマンショック後だったので、そこそこ良いリターンを出していましたが2011年に東京電力を組み込んでおり、結構な負けという結果でした。あれは誰も読めませんが、このようなリスクを含む投資です。一銘柄だけマイナス90%くらいになっていたと思います。
10銘柄を単元で均等配分なんて無理なのでS株(単元未満株)を使っていました。約10,000円買ったとしても手数料0.525%だったので50~60円くらいです。始めは20万円くらいでやっていたのですが、ちょこちょこと足して最終40万円くらいになっていました。
ダウの犬投資法は、資金的厳しさもあり、1銘柄に特化したPPPという戦略をとりました。(PPPの意味が何か忘れたのですが、本が手元にありません)
2年くらいしていましたが、こちらは幸いダウ指数よりもリターンを得ましたが、投下資本が小さく手数料を考えると厳しく撤退しました。確か初年度はアルコア、次の年はファイザーに投資しています。今は特定口座も使えて、手数料も5ドルなので遊ぶ分には良いと思います。
ダウの犬投資法とは
昔からある投資法の一つです。ダウ30銘柄のうち配当利回りが高い順にスクリーニングして、上位10社を均等購入して1年間保有します。1年後、再度スクリーニングして…というのを繰り返していきます。繰り返す期間が長いほどダウ指数をアウトパフォームします。
高配当=株価低迷というバリュー投資法の亜種ですが、無暗に逆張りで高配当を闇雲に狙うのでは無く、世界で最も生存能力の高い30社(ダウ30銘柄)なので倒産の心配はほとんど無く、しかもある程度のセクター分散も出来る投資法です。
更にリターンを求める人には、ダウの子犬投資法と言い、高配当上位10銘柄のうち株価が低い5社で選りすぐられた危険な方法もあります。こちらはダウ指数、S&P500指数共に負ける年もありますが、長期リターンで見れば勝ち越している、というものです。
究極的なものがPPPと呼ばれる単騎一点突破の投資法です。こちらは高配当上位10社を選び、更に株価を低い順に並べて2番目に低い銘柄にオールベットするという手法です。指数に負ける事もありますが、長期で見るとこの方法が最強だったようです。
ようです、というのは昨年までのFANG銘柄爆上げや、高配当株の指数に対する負け具合から人気が無いのかネットですら負け犬の文字を見なくなったからです。あとは知り渡り過ぎて指数に勝てなくなった事も要因です。
アクティブ運用とテクニカルを悪鬼の如く話すマルキール先生ですら「負け犬は本当の負け犬になってしまったのだ」「もはやダウの負け犬は何の役にも立たない」というだけで終わるくらいには、優秀な投資法とも言えます。実際、これが無双していた時代(1920~1990)もあるのです。ランダムウォーカーを読んだ人であれば、いかに優しく書かれているかが分かると思います。個人的にはこれに連動する投信があればサテライトで欲しいくらいです。
TOPIXコア30負け犬投資法
こちらもルールは同じです。ただ、日本においてTOPIXコア30という指数がマイナー過ぎて知ってる人が少ないです。投資ブログを見ていても、ほとんど目にする事はありません。
超エリート様がたまにネットで、俺はコア30企業に勤めていてホワイト企業だよ、と書き込みがあるくらいです。225銘柄なら知っていてもコア30銘柄を言える人はほとんどいないのが残念です。
こちらは単元未満株を使えるので、普通の負け犬10銘柄投資法なら10万円から遊べるのでサテライト的に使うには面白いかも知れません。
ダウ30銘柄でやるにはかなりの資金力が必要です。去年の初めにダウの子犬とかやってる人がいたら血を吐くくらい内臓と資産にダメージを受けていると思います。GEに20%は悪くはないと思いますが、この低迷っぷりを想像出来た人は少なそう。。XOMとかも振るわない年でしたしね。私の東京電力の件も同様ですが、やはり広く分散するという事は投資において大正義です。個人の経験では100銘柄くらい適当に持てばTOPIXと日経平均の中間のような動きになります。
参考書のご紹介
マイケル・B・オヒギンズの『ダウの犬投資法 ──プロにも株価指数にも勝つ「単純」戦略』が本記事の出典です。ランダムウォーカーでは運用者はリチャード・オヒギンスなんですが、どっちが正しい名前なのかは分かりません。
これは中々図書館では置いていないですが、もし近所の図書館であれば読んでみて欲しい一冊です。単純に読み物としても面白いです。私は住んでる市の図書館では無かった為、県庁所在地の図書館から取り寄せをお願いしたところ、市の予算から購入してくれました。(意外に図書館か役所に相談すると買ってくれるのです。勿論、予算と内容によりますが。)
読んだのが10年以上前なので、月日の早さを実感します。詳しい内容を覚えておらず申し訳ないです。ただ、内容は潔く、負ける時は負けている、と書いています。ただ、皆が見捨てているからこそ、この投資法は輝くのだ、みたいな事も書いていたような。ジョエル・グリーンブラッドも著書『魔法の公式』の中でバリュー投資の本質を伝えています。指数に負ける時は絶対にある。負ける時があるからこそ、結果として高いリターンを出せるのだ、と。もしかしてグリーンブラッドの話だったらスミマセン。。
高配当戦略のシーゲル派にとっては苦渋の期間が続いていましたが、ここから大きく巻き返しの場面がある。のかも知れません。
調べたら絶版なのか結構なお値段でした。Kindle化しているので、こういった時は助かりますね。ボーグル本もKindle化して欲しい。。
まとめ
・ダウの犬投資法とはバリュー投資法の亜種
・誰もが知っている戦略で指数に負ける事もあるが、負ける事で見捨てられたら銘柄をしっかりとリスクを取る事で高いリターンを得る事が出来る可能性がある
・日本でするならコア30銘柄と単元未満株で代用が可能
雑記
インデックス投資が主流となっています(まだまだ、なってないかな?)が、やはり個別株というのは面白いです。
私はワンタップバイというサービスを使ってアメリカ個別株を盆栽の如く愛でていますが、ダウの負け犬には銘柄が足りず使えません。日本株ならSBI証券のS株(単元未満株)が使いやすいです。ちゃんと配当も入ります。
オススメは出来ませんが、それなりの額を単元株に出すのなら、こういった投資法もありかと思います。
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