2018/03/31

我が家の投資に対する出口戦略



Twitterを見てると投資における出口戦略という言葉が出ていました。


我が家も投資をしており、老後を迎えた時の出口戦略は必要なので書いておきます。


今日は我が家の出口戦略についてのお話しです。



いきなり回答


今まで淡々と積み上げてきたので、淡々と取り崩しをしていきます。元々が老後資産ですので、これ以外に方法が思いつきません。これで終わりだと寂しいので、少し説明を入れていきます。


何度か書いておりますが、来年からつみたてNISAをはじめます。こちらが一番分かりやすい戦略と思います。


2019年1月から2037年12月までの19年、毎月つみたてNISAでVTI投信を夫婦で月66,666円を積み立てます。(2018年度つみたてNISAは間に合わなかったので、通常NISAを2018年初頭に80万円分購入しています。そういえば高値掴みが得意だったのを思い出しました。。)


積み立てたVTI投信は、2038年1月より購入当時の口数分を淡々と取り崩します。約19年取り崩し期間があります。年金がプラスされるとそれなりに生活出来るベースは作れると思います。


もちろん、株式暗黒時代が長期に渡って続く可能性もありますので、不足分に関しては今までの貯蓄を取り崩しながら対応します。状況によっては年老いていても労働が必要かも知れません。


想定として、VTI投信が20年かけて倍になっていて非課税で取り出せれば十分と思います。思った以上に利益がある時は、マイナス期間も考えて安全資産にうつしておきます。


こんな感じで、緩く考えていますが、そこまで楽観的にも悲観的にも思っていません。


現在は妻分のつみたてNISA枠760万円(19年間分)の貯金を頑張っています。私のつみたてNISA枠については、現在の職場に席があるなら、ボーナスを充てれば良いと思っています。もしリストラ等があった場合、海外ETFを徐々に売って、つみたてNISAに変換していきます。



つみたてNISAの期待額


こういう時は外れてても良いので、自分の想定金額を書いておく方が良いでしょう。甘過ぎるという意見は喜んで聞きます。書く事で読み返したり、間違っていた時の反省材料となります。


投資額66,666円なので、信託報酬等を考えて120,000円~125,000円くらい。2倍の132,000円とかあれば十分です。悲観的でも楽観的でも無いと思います。


年間3.6%なら債券も合わせた方が良いのでは?という考えもありますが、せっかくの非課税口座ですので株式一本でいきます。なるべく簡単にしておきたいのです。積み立て期間中に大きな暴落や、長期間の株価低迷が続いた場合は資産全体のキャッシュとの配分を見ながら十分調整可能です。


とは言っても自動リバランスは欲しいので、楽天証券がバンガード・ウェルズリー・インカム・ファンドを楽天シリーズで出してくれる淡い期待をしておきます。興味がある方は検索を。今は話題にすらなりませんが、これは良いものです。


ぐぐったらNightWalker's Investment Blogさんの記事で紹介されていました。

ウエルズリーインカムファンド 2017/2
http://nightwalker.cocolog-nifty.com/money/2017/02/20172-e540.html



20年という時間にフォーカス


既に書きましたが、20年間というそこそこ長期で期間がとれるので、過去のS&P500を参考にした場合、ドル建てでは20年間保有しての元本割れはありません。勿論、将来を予見出来るはずもありませんが、私などの業務能力よりは余程信頼がおけます。


過去を例に出すと1940年から2017年77年間で、20年間保有した場合で9つの年が2倍以下の結果となります。それ以外68年間は20年保有した場合、2倍を超えている、という事です。豊穣の時代に当たれば20年間で4倍以上という年もそこそこ見当たります。


計算はWikipediaに書かれているS&P500の各年末の増益率を元に、Excel先生に計算して貰いました。元シーゲル派の私でさえ、低め低めの予想は立てるのです。


マルキール先生がいう受難の時代が上記の9年に重なっているかと思います。


ちなみに20年間保有で元本割れはないと書いていますが10年間保有の場合、元本割れをしている年はあります。参考にスクリーンショットを貼ります。見にくいかも知れませんがご容赦下さい。

単位が¥となっているのはスルーして下さい



1965年、1968年、1999年、2000年の4つの年です。1965年に買った場合、20年間保有でも1.8倍です。1968年は20年間保有時に2.3倍となっています。


1999年、2000年に保有したものは元本割れをします。ITバブル崩壊とリーマンショックの両方を直撃しています。まだ20年間保有の結果は出ませんが、ここらへんも危ないかも知れません。


過度の期待をしないように、マルキール先生は『バック・ミラーだけを頼りに運転するのは危険だということだ』と仰っています。同じように悲観についても過去ばかり見すぎないように注意をしましょう。


まぁ、2018年3月時点で私がやらかした年明けのVTI投信一気買いも、2038年初頭にはこんな事もネタになるくらいと思います。


贅沢な選択肢が多い


今後、アメリカの時代は終わり、中国やインドの時代がくるのでは?アメリカのみでなく先進国株式や全世界株式の方が良いでは?という意見があるかも知れません。


これは贅沢な悩みです。全世界株式の信託報酬も安くなっていますし、eMAXIS Slim先進国株式インデックスにおいては驚異的な低信託報酬です。これに対してアメリカのみで良いのか、となります。昔からすると信じられない程の贅沢な悩みです。


とはいうものの、S&P500で考えると売上ベースでは既に世界分散がされています。アメリカという国の株主への姿勢や、イノベーションが生まれてきた土壌、労働人口の比率、現時点では世界最大の強国を考えると、VTIという選択肢は悪くないと考えています。


S&P500と小型株まで保有出来ます。昔、本家VTIが買えない時代、IVVとIJRを保有していたのを思い出します。今もIJRが残っています。


むしろ、2017年のようなFAANG銘柄主体の恐るべきリターンは、ITバブル崩壊の時のように長期低迷もセットになっていそうで怖いです。もし、アメリカが長期低迷した場合、分散していても同じように低迷をすると思います。それくらいに世界は小さくなり綿密に繋がってきています。日本に至っては言わずもがなです。


戦術レベルの話になりますが、私は海外ETFのほとんどはアメリカ中心で保有しています。完全に引退する前には、この一般口座で保有している海外ETFは処分しておきたいので、アメリカのみが好調で、各国のPERが低迷している時があれば、その部分を特定口座の投資信託で持つのも悪くないかと。メインはアメリカ株式、サテライトとしての他国株式です。


問題はアメリカを除く先進国株式への投資手段が現在は海外ETFくらいという事でしょうか。。欧州配当貴族投信というようなものも出ているので、今後、楽天・バンガードシリーズで何か出てくるのを期待しておきます。まさかのeMAXIS Slim S&P500インデックスも期待しておきます。




たとえ失敗しても


つみたてNISAだけで生きていくワケではありません。今から20年後には、世界も大きく変わっている事でしょう。私の環境も大きく変わっていると思います。


ただし、分相応な暮らしを心掛けていれば、生きるという一点において悲観的になる必要はありません。資産形成で書いてるシリーズをまとめると下記のような感じになります。


投資という剣→VTI投信に非課税をエンチャント

節約という盾→今まで通り収入内での無理しない生活

資産という鎧→海外ETFとキャッシュ

時間という魔法→魔法扱いで良いでしょう
※私を例にあげると月々余った余裕資金を投資に回せれば39年後に受け取る事も可能です。たった年10万円でも全世界株式に置いておけば、それなりのリターンは期待が可能です。


足りないのは、労働という自動資産回復アイテムくらいですね。目指すは10年後くらいまでに、何か生活の足しになる副業か脱出先を構築しておきたいところです。



まとめ


・つみたてNISAを使う

・19年かけて積み立て、19年かけて取り崩す

・ある程度、年金を期待している

・リターンには期待も悲観もし過ぎない

・少ない時は不足分を他の金融資産でまかなう

・思った以上にリターンが大きい時は、暴落対策として取り置きをする

・VTI投信単騎なのでサテライトとしてアメリカ以外の株式クラスを保有して強化可能




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